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星に願いを…
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サスケとサクラ同棲設定


***

夜になると鈴虫が鳴き始めた
夏の終わりが近付く

「ねぇサスケ君」
「…なんだ」
「今年、どこにも行かなかったわ」

彼が里に帰ってきて、里からの危険な任務も落ち着いた頃
監視の目をすり抜けてあたし達は久しぶりに再開した。
あの頃の思いが沸き上がり勢いに任せて告白した結果、彼も同じ思いだったと知った時のことは今でも思い出せる
そのことをナルトやいの、綱手さまに伝えてなんやかんやあり
同棲を始めて早2年。

近頃のサスケ君は任務の忙しさもあってかあまりあたし達の愛の巣には帰ってこない
夜遅くに帰り、朝にはいない、という状態が続いた。
ナルトやサイに聞いてみたけれど、どうやらあたしに任務って嘘ついて出歩いていることがあるらしい…
あたしって美人を捕まえておきながら浮気だなんて信じられないわシャーンナロー!!!

だからこの夏はサスケ君とどこにも行けていない。
久しぶりに昼間サスケ君がいるから言ってやったわ。

「せっかく新しい水着や浴衣を買ったのにお披露目できなかったじゃない!!」
「サクラ」
「何よ!サスケ君なんか浮気相手とイチャイチャバイオレンスしてればいいのよ!」
「なんだそりゃ…今日暇だろ?ついて来い」

誰のせいで暇な毎日を過ごしたと思ってるんのよ!
ついて来いだなんて…サスケ君はズルいわ。
私は何をしたってサスケ君が大好きなんだから何だって言うこと聞いちゃうのよ!
ねえ、私サスケ君のこと好きよ、大好き。何で他の女に行っちゃうのよ…

***

車で30分程、彼の運転でとある場所に着いた。

「え、サスケ君…ここって…」

そこは紛れも無いチャペルだった。
以前、冗談で海が見えるステンドグラスの綺麗なチャペルに行ってみたいと言ったことがある
その両方を兼ね備えたあたし好みドストライクのチャペルに連れてこられたのだ。

「なんで…」
「お前、前にこーいう所に行ってみたいって言ってたじゃねーか」
「そう、だけど」
「ウスラトンカチやサイにも聞いてやっと探しだしたんだぜ」
「それで最近あまり家に帰って来なかったの?」
「………ああ、」

そう言う彼はそっぽを向いてしまった。耳まで真っ赤にして、
こんなサスケ君は私が告白した時と同棲しようと言った時以来に見る照れだった。
私ってなんて単純な生き物なのかしら、一ヶ月相手にされなくっても
ここに連れて来てくれただけで今までの怒りが嘘みたいになくなっちゃった。

「中、入ってみるか?」
「うん!!サスケ君ありがとう大好き!!!」
「一言多いんだよ、バカ」

今ならどんなこと言われたって全然平気だわ!!
チャペルの内装はいわゆる結婚式によく見るスタンダードな感じだった。所々細やかな彫りがしておりそれもまた可愛かった。

中に入るとステンドグラスがより一層輝きを増していた。どこに立ってもあたしを輝かせてくれた。

「こんな所で結婚式したいなあ」
はしゃぎながらポツリと呟いた一言に彼は

「その願い、叶えてやろうか?」
「え?」

そう言うと彼はズボンのポケットからおもむろに小さな箱を取り出しポツリ、ポツリ言葉を放つ


「俺は、ずっと復讐のことばかり考えてきた」

「里を出る最後の夜、サクラに引き止められて嬉しかった」

「荒んだ俺をずっと信じてくれた」

「…きっと俺はまたサクラを傷つけるかもしれない、けど」

「生涯俺はサクラ以外を愛せない」


「サクラ…愛してる。結婚して下さい」

指輪を見せる形で軽く頭を下げた彼の表情は見えない。くそ、おしいわね
ちらりと見える彼の皮膚は今までにないくらいに紅く染まっている。人間ってこんなに紅くなれるのね、
いやいや、あたしは今サスケ君にプロポーズされてるってのに何考えてんのよ…
そうよ、プロポーズされたんだから返事をしなきゃ、返事はもちろん


「あたし、怪力で全然可愛いげのない女よ?」
「ああ」
「うちはサクラになっていいの?」
「ああ」
「じゃあ毎日あたしのまずいご飯を食べるのね?」
「そうなるな」

否定もしないのね!まったく…

「サスケ君、あたし今世界で一番幸せだわ」
「その内宇宙一にしてやるよ」


ああ、神様…神様なんて非現実なものは信じていないのだけれど今日は特別だわ

あたしとサスケ君を出会わせてくれてありがとう。


―――

サスケプロポーズ大作戦。
この二人がいつか分かち合うのを待ってます
サスケ君はサクラちゃんを大事にするんだってばよ!
 
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